銀行からの資金調達「シンジケートローン」について
本日は、シンジケートローンについてお話させて頂きます。
通常の銀行借入は、企業と銀行の相対での個別契約書を締結のうえ、銀行から資金調達
を行います。
しかしながら、複数の銀行と融資取引を個別に相対で交渉していては、膨大な時間を費やす
結果となってしまいます。また、本社新築、工場増設等プロジェクト資金について多額の
資金調達を予定される場合、少しでも融資条件(金利、融資期間)を良くするために
メインバンクにシンジケートローンの幹事行「アレンジャー」となってもらい、個別の
融資条件等の交渉を銀行に一任するのがシンジケートローンの特徴です。、
メリットですが、アレンジャーが融資条件の作成、参加銀行との交渉、融資実行まで
一貫して手続きを行うこととなり、調達企業にとって大幅な時間短縮となります。
また既存の銀行だけにでなく、新規の金融機関への参加を予定するシンジケートローン
であれば、地方銀行等投資家としての金融機関の参加を招聘することにより、より低金利
での資金調達が可能となります。
一方、デメリットとしては、シンジケートローン調達に際して、アレンジャーに対する
アレンジメントフィー(通常1~3%前後)が発生します。
また融資期間途中での条件変更(返済方法、担保物件の売却等)について、参加金融機関
への承諾(概ね5割~7割)が必要となってきます。
しかしながら、アレンジメントフィーの支払いコストも金利と合算したオールインコストで
考えた際、相対での借入より低金利となるケースもございます。
また条件変更については、相対での借入でも同様の手続きが必要となってきます。
シンジケートローンの概要については以上でございますが、私が銀行員時代にお客さまに
お伝えしていたのは、シンジケートローンの調達実績は、企業の信用度の向上に繋がる
とお話しておりました。今後の資金調達の一つの手法としてご参考になればと思います。
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